潮色によるカラーローテーション術
潮色を表現する時に使う「澄潮と濁り潮」。
冬の澄んだ水色と、夏の澄んだ水色にも違いがあるように、春から夏にかけての濁り潮にも様々な色があり、濁りの原因にも違いがあります。
海水温の上昇に伴う赤潮の発生。
プランクトンの異常発生による濁りや、河川からの雪代の流入による濁り。
6月には大雨の影響による土砂の濁りなど、濁り潮にも色の違いがあり「菜っ葉潮」と表現される黄緑色をした水色から、低気圧の影響による大雨や底荒れの薄茶色の濁りなど、海の中の状況(水色)は常に変化しています。
全国的に見た場合、河川からの影響のないエリアでは薄茶色の海を見る機会は少ないと思いますが、赤潮による濁りなどは全国的に影響を受けています。
潮の動きと潮色は、限られた時間で釣果を求めるアングラーにとって、最も重要なファクターとなります。
澄潮で釣りをする場合には赤テープやナチュラル系のカラーなど、地味な下地を使用される場合が多く、濁り潮などの透明度の低い状況下では、金やホロ、オールラウンドに使用することが出来るマーブルテープなどのカラーを選択する事が一般的です。
澄潮
潮の透明度は同じであっても、日中、マズメ、深夜では光量に違いがあり、シルエットやフラッシングによる反射まで、エギの見え方には違いが出ます。
まずは下地が赤テープ、布地がオレンジ又はピンクなどのスタンダードカラーからスタートすることをお勧めします。
私のパイロットカラーは、「アップルマンゴー/レッド」です。
活性の高い場合にはフラッシングが高い目立つカラーに変えることで、アオリイカの興味を惹くことも出来ますが、堤防や港内など、プレッシャーの高い釣り場では逆効果になることが多いので、ベースカラーの地味な「イワシベイト/レッドオイル」や「アジベイト/レッドオイル」を使用します。
赤テープに反応が無い場合には、最後にナチュラル系の代表でもある「イワシベイト/オイル」や、光を透過させる「オレンジトリック/パープル」などのクリアボディーのエギを使用することで、釣果に結び付けることが出来ています。
濁り潮
濁り潮に共通しているのが海中の透明度の低さです。
海中を漂う様々な微小な障害物により、透明度が奪われエギを視認することの出来る距離が短くなります。
澄潮に比べ光の透過率の少ない濁り潮では、「ブラウン/ゴールド」や「ブラウン/シルバー」など、フラッシング効果が高いカラーが有効となり、光量の少ない状況下においても、光を反射させることでエギの存在をアピールすることに繋がります。
オールラウンドに使用できる「パープルチェック/マーブル」や「オレンジチェック/マーブル」をローテーションに組み込むことで、さらにバリエーションを増やすことも可能です。
ナイトの釣りと同様に、シルエットで認識させたい場合には「ブラウン/レッド」や「ブラウンタイガー/レッドオイル」など、下地が赤テープのカラーを使用することで、プレッシャーの高い個体の興味を惹くことも可能となります。
澄潮の状況では、カラーに関係なくアオリイカはエギを認識していると思いますが、濁り潮の状況では透明度の違いにより、エギを視認できる距離に大きな違いが出て来ます。
「光の反射(フラッシング効果)でエギの存在を知らせるのか?」
「シルエット(コントラスト)によって存在を示すのか?」
どちらが効果的なのかはその時の状況にもよりますが、固定観念に捕らわれることなく様々なカラーを試してみることで、結果に繋がるケースが多いのも事実です。
ナイトでの釣行には、潮色に関わらずパープル系が強いことが多いので、「ピンクパープルUV/パープル」や「パープルエビ/パープル」がお勧めです。
潮色によるカラーローテーションは、アオリイカを狙う上で必要なことであり、釣果を左右する重要なファクターでもありますが、最も必要な事は自分の好きなカラーを使用してエギングを愉しむ事。
これに尽きると思います。
カラーローテーションはアングラーの集中力を保つための一つの方法でもあり、次に何を投げようかと考えている時がアングラーにとって楽しみな瞬間でもあります。
Draw4のカラーの中には、「グレ/UVホロ」や、「トロピカルベイトUV/コットンキャンディー」など、オリジナル性の高いカラーなども多く、状況に合わせたカラーを選択する事で、アオリイカにアピールすることが可能です。
釣るためのカラーローテーション術はアングラーの数だけあり、カラーを変えた後のヒットはサイズに関わらず最高の一杯になるはずです。
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